今週はちょっと疲れました。仕事のあとに2度の送別会と、それから今日は月に一度通っている朗読教室に行ってきました。育児と仕事を両立しているので、月に一度ぐらいしか飲みに行かないのですが今週はどうしてもはずせないのが重なってしまって、朗読教室も休めないし。子どもとの夜の時間がゆっくり過ごせない日が続くと憂鬱になります。子ども達の方はパパとゆっくり過ごせてそれなりに楽しんでいたようですが・・・サッカー観戦とか、マジレンジャーごっことか。(笑)


実は、我が家では数ヶ月前に夫が仕事を辞めて、私が薄給の大黒柱で、夫が主に家事をやっています。夫は結婚前からずっとシステム関係の超多忙な職にあり、平日にはその日のうちに戻ることは一年に数回、土日出勤もありました。その上3年前からは大阪に単身赴任。夫の転勤が決まったとき、その働きぶりに不安を感じていた私は、思い切ってここに残って独りで子ども達を育てながら仕事を続けることを決断したのです。結局夫はいろいろと迷った末、数ヶ月前にとうとう仕事をやめてもどってきました。今は弁理士という資格を目指してアルバイトしつつ勉強しています。


今になって思うと、夫の協力がなかった育児は本当に大変でした。保育園や周囲の人たちに助けられ楽しくやっているつもりで納得していても、どこかでいつも不安で落ち着かなくて心の奥底では悲鳴をあげていたような気がします。(結局、私は半年前には体調を崩して倒れてしまいました。)夫と一緒に育児に取り組むようになって改めて自分の心の過去の叫びが耳に入ったような気がします。一方夫の方は、長い間心身共に注ぎ込んだサラリーマン生活から開放されて、新しい成長をしようとしています。過去にいろいろな危機もあったけど、今我が家は初めて家族らしい生活を送っています・・・今だって不安はたくさんあるけど、不思議と気持ちは穏やかです。子ども達もとても嬉しそうで、特に下の3歳の息子がパパが家に戻ってから、パワフルになりました。


3年半前、私が子どもと一緒に絵本にメチャクチャにのめりこむようになったのは、家庭事情からくる不安な気持ちの出口を絵本の世界に求めたからかもしれません。でも、今は絵本との深い出会いを用意してくれた運命には感謝するばかりです。



今日、朗読教室では谷川俊太郎さんの詩『きもち』をよみました。


『どこかからぼわっときもちがわいてきた
すきとおっていたむねのなかを
だれかがぬりつぶしたみたい
みんながこうていをはしりまわっているのに
ぼくのこころはじっとしている
きもちのあとからことばがついてきた
ことばはなにかいった
ぼくはちがうちがうとおもった
そのときこうちゃんがどしんとぼくのせなかにぶつかった
きもちのいろがぱっとかわった
こころがぼくよりさきに
こうちゃんをはしっておいかけた
ことばはおいてけぼりだ
もうことばはきもちにおいつけない
ぼくはこうちゃんにたいあたりした
ふたりともじめんにころがった
あぶらかだぶらあ!』



気持ち、こころ、言葉・・・離れたりひっついたり。そんな瞬間を絶妙に捕らた詩ですね。この詩をよんでいて、少年の気持ちの変化と自分自身を重ね合わせたくなりました。


【ご紹介=絵本(1歳後半〜)】
谷川俊太郎さんの絵本、ステキなのが沢山ありますね。これもその一つです。とーっても不思議で魅力的なよるの幼稚園。擬音的な名前が沢山でてきてとても楽しいです。1歳代の子どもでも大喜びで口真似します。読み聞かせ3分ぐらい。

よるのようちえん (日本傑作絵本シリーズ)

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