近づく春

関東地方は不安定な天気が続いています。一雨ごとに歩みよる春の気配を感じます。



今日、我が家ではやっとお雛さまを飾りました!(飾らなきゃ飾らなきゃと思っていたんですが、結局ギリギリになっちゃいました。)


うちのお雛さまは5段飾り。実家で私が子どもの頃に飾っていたものを、そのまま譲り受けた古いお雛様です。一段一段違う時期に、同じ京都の老舗人形店から買い足していったものだそうで、一番上は私の祖母が嫁入道具に持参したお内裏様とお姫様、上から二段目と三段目は母が生まれたときに買った三人官女と五人囃子、四段目は姉が生まれたときに買った右大臣と左大臣、五段目は私が生まれたときに買った三人上戸。これらはうちの娘が生まれてすぐ実家から全部送ってもらいました。


一年ぶりに昔馴染みのお雛さまのお顔を眺めると、子ども時代の雛祭りの思い出が脳裏によぎります。母と妹と一緒に大はしゃぎで飾っていたお雛さまを、今は小さな娘と息子と一緒に飾る喜び・・・こんな瞬間は時の流れも嬉しいものです。


ところで、うちのお姫様とお内裏様は、かなりビッグサイズです。写真見ていただくと、二段目以下のお人形が妙に小さく見えるでしょう。祖母の嫁入りの時、特注したらしいのですが、下の段のお人形を買った時には同じサイズのお人形が頼めなかったそうです。(笑)
その祖母は、うちの娘が生まれた前の年に亡くなりました。祖母との沢山の思い出も、お雛祭りの思い出と一緒に私の心に蘇ってきます。



【ご紹介=絵本(5歳ぐらい〜・読み聞かせ15分)】

アティと森のともだち (海外秀作絵本)

アティと森のともだち (海外秀作絵本)

今の季節に思い出したのが、春間近の台湾の山国を舞台にしたこの絵本です。
主人公のアティ(実は原住民ツォウ族の子)は、亡くなった祖母が遺した小さな桜の花びらを持って、祖母の故郷であるアリ山を訪ね、祖母が仲良くしていた動物達に出会います。そこでアティの持っていた小さな桜の花びらは桜の精に変わり、物語が繰り広げられていきます。春の芽吹きに対する驚きと喜びを描き出すその物語は、幻想的です。

絵が独特でとってもステキです。繊細に描き込まれていて、アニメちっくな感じもするのですが、色もタッチも透明感のある美しさです。絵を描いた台湾人のチャン・ヨウランさんは、この絵本を描くために2年も台湾の自然を観察しスケッチして歩いたそうです。この絵本の秘める奥行きある美しさは、そのまま台湾の山々が今もなお持ちつづける大自然の豊かさなのかもしれません。



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