ヴァイオリンのレストランコンサートへ♪

今日は、娘が習っているヴァイオリンの先生が、近所の小さなレストランでコンサートをされるというので、娘と一緒に出かけました。
30人ほど集まった観客の方々は、ご近所のふらりと足を運ばれたような方が多いので、選曲は分かり易いものがばかりで(『亜麻色の髪の乙女』や『茶色の小瓶』など)、娘も喜んで聞いていました。
最後には観客にハンドベルが一つづつ配られて、ヴァイオリンの『ひいらぎかざりて』と合奏するという参加型の企画もあって、娘と一緒に乗って楽しみました。

先生は、色んな形でのヴァイオリンコンサートをされて、とっても頑張ってらっしゃるんです。私はまだ聞いたことがないのですが、絵本の朗読とヴァイオリンのコラボレーションコンサートや、平家物語の琵琶奏者とヴァイオリンとのコラボレーションコンサートなど、いずれもごく小規模コンサートだと思うのですが、色んな形でのヴァイオリン演奏の可能性を追及されています。
お話もとっても上手で、よく娘をレッスンに連れて行った後に、私が絵本や物語と音楽について色んな質問したりすると、色んな角度から答えて下さって色々教えて下さいます。そんな話題の広がりの中で、いつか私も、面白いヴァイオリンコンサートの企画をプロデュースさせていただけたらなぁ、なんて思ったり・・・夢で終わりそうですが。

【ご紹介=絵本(5歳半ぐらい〜大人向け/読み聞かせ15分)】

黒いバイオリン

黒いバイオリン

最近見つけたヴァイオリンが出てくる絵本です。小さくて可愛らしいサイズです。
作者はスウェーデンの人。落ち着いた雰囲気で大人向けです。
ストーリーは、病床に臥した妹の枕もとに現われた死神を、兄の奏でるヴァイオリンの音が追い払うというもの。
一つ一つの場面が幻想的で、ヴァイオリンの音が作り出す奇跡が静かに美しく描きだされています。朗読向きの絵本で、私は子どもが寝た後にも一人で朗読してしまいました。(笑)

音痴の娘

こんなステキな先生に恵まれて、ヴァイオリンのレッスンに通う娘ですが、音楽の才能の方はさっぱり・・・笑。
つくづく自分や周囲の人をみてて思うのは、音楽の素質って生まれつきか、もしくはとっても早い時期に出来るんですよね。娘は3,4歳の頃から鼻歌を聞いていても、簡単な童謡さえひどい音痴で・・・それに比べたら早い段階から2歳半下の息子の方がよっぽどメロディーはちゃんと取れるんです。
私は、そんな娘を見ていて、「この子に音楽をやらせるのは無駄だろうな。きっとやらせても嫌がるだろうなぁ。」なんて思ってずっと何も習わせずにいました。
これは、私自身が5歳から9歳までピアノを習っていたにも関わらず、ピアノが全然好きになれず楽譜さえろくに読めないまま、時間とお金の無駄に終わってしまったという苦い経験から来た考えでもありました。


娘とヴァイオリンの絵本

でも、1年ぐらい前から気持ちが変わってきたんです。それは沢山の絵本や物語に登場する楽器を演奏する人たちの姿が、どれもとても素敵だったから。その楽しそうな様子を見ていて、私自身が味わえないままになっている楽しみ・・・音楽を聴くだけでは味わえない、音楽を演奏する楽しさ・・・を今更ながら実感するようになりました。

【ご紹介=絵本(4歳〜・読み聞かせ7分ぐらい)】
ドイツの若手作家の絵本です。オーケストラの楽器を演奏する場面がとっても楽しそうです。ストーリーも絵も、とってもシュールで魅力的な絵本です。

月夜のオーケストラ

月夜のオーケストラ

 


そう考えると、私の勝手な判断で、もし娘の音楽との関係が断たれてしまうなら可哀想な気がしてきて、それで娘にも何かしら楽器を習わせることを考え始めました。
楽器といえば一番習いやすいのがピアノ。教室が多くて先生が見つけやすい。でも私自身はピアノはちっとも好きになれなかったし・・・と思っていたら、親戚の音楽の専門家の方(そういう方がいるんです!)から、ピアノよりヴァイオリンの方が早いうちから色んな人との合奏が出来る面で楽しいですよと教えてもらったんです。
そういえば、絵本に出て来る楽器も、なぜだかヴァイオリンがとても多い。もしかしたら、それだけヴァイオリンは、多くの人々からに愛され親しまれている楽器なのかもしれません。

【ご紹介=絵本(5歳から/読み聞かせ5分)】
ノルウェー民話を題材にした絵本です。主人公パトリックさんが弾く美しいバイオリンの音は、色んなものを素敵に変身させます。最後には病気の人も癒してしまう。ヴァイオリンの音色が人の気持ちを癒す効果を素敵に表現している絵本です。
線画に簡単に彩色した感じの絵は、とっても愛嬌があって私のお気に入りの一冊です♪

ふしぎなバイオリン (岩波の子どもの本)

ふしぎなバイオリン (岩波の子どもの本)

ヴァイオリンを習い始めた娘

そーんなこんなで、娘にヴァイオリンを習わせることにしました。いい先生がいないか探していたところ、今の先生に、今日行ったレストランのコンサートに去年行ったのがキッカケで出会いました。娘も「先生みたいに弾きたい!」と大乗り気でした。

でも・・・いざレッスンを始めてみると、予想した通り大変!娘は音もリズムもメチャクチャ。絶対音感どころか、ただ、「ドレミファソラシド」と歌って、真似させても全く音階が並ばないのです。(笑)こんな状態から、ピアノと違って自分の手で音を作り出すヴァイオリンが弾けるのか、私はとっても不安でした。しかも娘は音感だけでなく、リズム感の方も相当ダメだということも分かってきました。


先生には、最初の段階で娘について「こんなに音楽感度が低そうな状態からなんとかなるでしょうか。」と相談しました。先生は笑って、「大丈夫です。そうだからこそ、楽器はやった方がいいんですよ。もしやらなければそのままなのが、楽器をやれば少しづつ音楽の意識が高まって行きますから。」と言ってくださいました。


今、娘がレッスンを始めて8ヶ月になりました。娘は最初の大乗り気はどこへやら、始めて3,4ヶ月は家での練習をひどく嫌がりました。音楽感度が低いために、聞いた音が耳に入ってこない感じでした。そんな時は私も、出来もしないヴァイオリンを手にして、一緒に試し弾きをしてみたり、毎回レッスンのあとに楽譜を一緒に読んで、電子ピアノで弾きながら一緒に歌ってリズムや音を取らせてやったりしました。娘には、「とにかく一年だけなんとか続けようね。どうしても好きになれないなら、止めてもいいんだから。」と言い聞かせました。

  


そんな娘のヴァイオリンに対する様子が、このつい1、2ヶ月ほど前から変わってきました。まだまだ簡単なものしか弾けないながら、毎日楽しそうに自分から練習するようになってきたんです。簡単な歌の楽譜をみつけると、なんとかヴァイオリンでそれを引こうと挑戦するようにもなってきました。
音感もリズム感も、微妙ではありますが、以前に比べたら随分マシになってきたようが気がします。娘とヴァイオリンの関係・・・一筋縄では行かないでしょうが、これからどうなるのか、楽しみです。


最近、子どもたちと一緒に読むお話の中に音楽が出てくると、すっごく実感をもって受け止められるようになったような気がして・・・以前より家族にとって音楽が身近なものになりました。


【ご紹介=絵本(4歳〜/読み聞かせ5分ぐらい)】

ルラルさんが、ヴァイオリンが下手だというお話なんですが、とっても優しくって楽しいお話です。ルラルさんの弾くヴァイオリンの「キコキコ キーキー」という擬音語のリフレインが楽しくって、この絵本を読んだあとしばらく子ども達はヴァイオリンを見るたびにその「キコキコ キーキー」を繰り返してきました。
ヴァイオリンという楽器への愛情を感じる絵本です。

ルラルさんのバイオリン (いとうひろしの本)

ルラルさんのバイオリン (いとうひろしの本)





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