パウル・クレー (1879-1940)

【ご紹介=絵本(7歳ぐらいから)】 『クレー』

クレー―絵本画集    おはなし名画シリーズ (14)

クレー―絵本画集 おはなし名画シリーズ (14)

パウル・クレーは1879年、スイスに生まれた画家です。生涯残した絵画の数は9000点といいますからかなりの多作です。抽象的でほのぼのした色合いの作品を、日本の美術館でも時々見かけますね。

この絵本では、パウル・クレーの生涯を美しい文章で紹介するとともに、クレーの絵が大好きでクレーの絵を題材にたくさんの詩を書いている谷川俊太郎さんの詩も紹介しています。クレーは、絵画だけでなく音楽も愛しヴァイオリンの名手でもあったそうですが、彼の絵がどれもとても軽やかで美味しい空気みたいに自然に楽しめてしまうのは、背景に音楽が流れているからかもしれませんね。例えばリアリズムをベースにして画家のエネルギーがガチガチに絵に込められているルネサンス作品と比べると(私はそっちも好きなんですが)、同じ”絵画”という芸術分野に分類されるのが不思議なぐらいです。

このようなクレーの芸術論が引用してありました

芸術とは 目に見えるものをあらためて 描くのではなく、
見えないものを 見えるようにするのだ

では、クレーが描いていたのはなんだったのでしょうか・・・?感性の世界の空気みたいなもので・・・それを掴み取って描きだそうとクレーは試行錯誤していたのでしょうか・・。

クレーは56歳のときに難病にかかり、60歳でなくなるまでの闘病生活の中でたくさんの天使の線画を書き残しています。子どもの落書きみたいな絵ですが、なぜかとっても魅力的で・・・私はパソコンの壁紙に張っていつも眺めています。闘病中のクレーの心の目には、どんな世界が見えていたのでしょうか・・。

クレーの絵本

クレーの絵本


私はまだ読んでないのですが、この絵本もよさそうです!

ハンス・フィッシャーさんはクレーの弟子だった!

先日からこのブログで絵本作家ハンス・フィッシャーさんを取り上げました。(関連記事⇒『おたんじょうび』『こねこのピッチ』)独特なタッチの線画で動物達の様子を生き生きと描き出す彼の出身地について、最近やっと分かりました!スイスの作家だそうです。1909年生まれで1958年に亡くなっているそうですが、なんと彼は画家パウル・クレーの弟子だったというのです。クレーは私の大好きな画家の一人なので、とっても嬉しくなりました!・・・といっても、ハンス・フィッシャーさんとパウル・クレーの画風には線画をメインとしているということ以外にあまり共通点を感じないのですが・・・強いて言えば、かもしだす温かさが共通するかしら。

こねこのぴっち (大型絵本)

こねこのぴっち (大型絵本)