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  TODAY'S THEMA

       ♪♪  列車の旅  ♪♪


先日、新幹線を使って子どもたちと一緒に京都の夫の実家に帰省してきました。うちの子どもたちは決して列車マニアの方ではないのですが、新幹線に乗るのは普通の列車に乗るのとは違う気分がするらしく、とても喜んでいました。長距離の列車や飛行機に乗り込むときって、独特のワクワクする期待感みたいなものを感じますねぇ。

1)林明子作『こんとあき』
さて、そんな気分からまず思い出したのがこの絵本です。
ちいさいあきちゃんが、きつねのぬいぐるみの”こん”と一緒に鳥取のおばあちゃんの家へ特急列車に乗って旅をします。お弁当を買いに行った”こん”が列車に乗り遅れそうになるなど、どきどきの展開はありますが最後にはおばあちゃんの家に着いて一緒にお風呂に入る場面では読んでるこっちまで一緒にほっとして温かい気持ちになりますよ〜。

こんとあき (日本傑作絵本シリーズ)

こんとあき (日本傑作絵本シリーズ)


2)横溝英一 作『しんかんせんでおいかけろ!』
もう一つ、列車に乗り遅れそうになることで思い出したのがこの絵本。お話は・・・二人の姉弟寝台特急ブルートレインで九州のおばあちゃんのお家に向けて出発しようとしたところで、お姉ちゃんが乗り遅れてしまうのです。お姉ちゃんは必死の思いで新幹線を乗りついで、ついにブルーとレインに追いつくことができます。実際は子どもだけでこんなことができる訳ないのでしょうが、この大胆な冒険が本当の話な気がしてしまいます。列車の時刻表を辿りながら進むストーリーは列車マニアの4,5歳の男の子にはとーっても受けるのではないかと思います。
ところで、ブルートレインってついこないだ廃止になったとか・・・私も一度だけ乗ったことがありますが、ちょっと寂しいですね。

しんかんせんでおいかけろ! (のりものえほん)

しんかんせんでおいかけろ! (のりものえほん)


3)宮沢賢治 作『銀河鉄道の夜
列車といえば、やっぱりこれ!!!ちょっと前から娘に宮沢賢治の童話集を読み聞かせていたのが、ちょうど京都帰省のときに『銀河鉄道の夜』に差し掛かりました。このお話、私は子どものころ読み聞かせてもらったのをすっかり忘れていたのですが・・・改めて読むと独特の世界がステキです〜。新幹線の揺れを感じながら読んだら、自分まであの神秘的な不思議の世界に行ってしまいそうな錯覚を覚えました。宮沢賢治の童話はその奥深さ故に、娘には早すぎかとも思っていたのですが、この『銀河鉄道の夜』はすっかり気に入って読後にいろいろな場面を楽しそうに話していました。ほんとに幼い子どもから大人まで魅了する不思議な魅力を持つ作品ですよね〜。今回興味深かったのが、漫画の『銀河鉄道999』(昔、大好きでした。)は、この『銀河鉄道の夜』のイメージを取り入れて作られているんですねぇ。今更ですが共通点を感じました。

銀河鉄道の夜 (岩波少年文庫(012))

銀河鉄道の夜 (岩波少年文庫(012))

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