2  (前回までの話⇒)

鎌倉散策に出かけました

我が家では私が一ヶ月ほど前から家族に毎晩、子供版『平家物語』(生越嘉治作/あすなろ書房)を読み聞かせていて、あと三分の一を残すところまで読み進みました。物語好きの長女と一緒に、古典教材以外に読んだことがなかった夫も私もすっかりはまってしまい家族内はかなりあつ〜い平家物語ブーム!この作品は子供用にアレンジしたものなので、原文の美しさは味わえないのですが、物語中に描かれた様々な人物像はとてもリアルで現代感覚からしても全く違和感を感じさせません。その人物達の心情が織り成すダイナミックなストーリーに家族で涙してしまったり。(今までのところでは特に源頼政宇治橋合戦が泣きました!)
この子供版『平家物語』ブームにのって、今日は家族で鎌倉散策行ってきました。子連れなので無理せず鶴岡八幡宮と頼朝の墓と鎌倉大仏の三件だけを見てきました。娘は鶴岡八幡宮ではあちこちに”源氏の白旗”(平氏赤旗)が立てれているのを見て興奮気味。(笑)家族一緒に頼朝以前から立っているという境内の千年イチョウをしみじみと眺めたり、今まで何度も鎌倉を訪ねたことのある私も今回は全く気分が違いました。八幡宮の境内では、歩きながら娘に義経静御前の悲恋を語ってやりました。娘は読み聞かせている平家物語ではこれから義経が活躍しようというところなので、その先の悲しい物語を知って複雑な表情をしていましたが。頼朝の墓に行こうとしたとき、娘が幽霊が出るといって半泣きで嫌がったのには笑いました。
我が家では、今日の鎌倉散策のように絵本や物語の読み聞かせに時々実体験を織り交ぜる工夫をしています。バイオリンの絵本を読んでから演奏会に行ってみたり。その演奏会で見たラッパの絵本を探してみたり。絵本に出てきた知識と体験を絡めることは様々な分野で日常生活のなかでも工夫できます。子供が、知識をヒトゴトではなく身近なものとして自分に引き寄せて考えるようにするのにはとても効果があると感じています。

平家物語〈5〉宇治橋合戦の巻

平家物語〈5〉宇治橋合戦の巻

【ご紹介=大人の本】『図説 鎌倉伝説散歩』
鎌倉にまつわる伝説物語が名所ごとに分かりやすく書かれて、美しい写真が添えられています。文章が長いのでガイドブックというより読み物的ですね。著者の鎌倉への愛着が伝わって来ます。歴史視点がしっかりしているのも好感が持てます。
図説 鎌倉伝説散歩 (ふくろうの本)

図説 鎌倉伝説散歩 (ふくろうの本)