最近、絵本の読み聞かせが子供の幼児教育の一つとして注目されていますね。このテーマの著書も多く出版されていて、私もいくつか読みました。それにしても大人からすると、あんな動物や虫がしゃべったりする短いお話が子供の教育に本当にいいのか・・・今ひとつピント来ない方も多いのでは?パパやママの中には、我が子は絵本が好きだけど、何度も同じのを読まされるのはウンザリ・・・とかいう方もいらっしゃるのでは?私も元々は絵本や児童書に興味がなかったので、そんな風に思っていました。そもそも就学前の子供の早期教育なんて不要で、子供は何よりものびのび遊ぶのが一番だ!・・・と。そんな私も今では幼児教育ツールとして絵本が発揮する効果を実感していますし、また子供たちをのびのび育てる為にこそ絵本は活用できると確信してます。


その確信には二つ理由があります。一つは僭越ながら、たくさんの絵本に触れて育つ6歳の娘と3歳の息子の落ち着いていながら好奇心旺盛で明るい笑顔が絶えない様子です。家族団らんには今まで読み聞かせた絵本の場面を思い浮かべながら、様々な話題が飛び交います。
そしてもう一つの大きな理由は、私自身の読み書き能力などの向上です。とっくに大人になっている私が、毎晩の読み聞かせを通じて、それまで読むことも書くことも超苦手だった状態から一転して、本の虫となり、このブログを始めるほど書くことが好きになってしまったのですから。更には好奇心、芸術分野における感性向上・・・・などなど挙げればきりがないほど沢山の絵本効果を日々感じているのです。これらの効果の一部は最近話題の音読による脳の活性化とも考えられるでしょう。でも私自身の実感として、この効果は音読だけではなく、何より沢山の素晴らしい絵本との出会いが可能にしてくれたのだと感じています。


私はこのような絵本のもつ魔法の力を、是非とも沢山のママやパパの育児に取り入れていっていただけたらと思いますね。・・・この気持ちは私自身が情報に対して無関心な子供時代を送ってしまったことへの無念(笑)から来ています。また最近の新聞を賑わしている日本の子供の学力低下の問題も憂慮しつつ。情報化社会の中にあって、少しでも多くの子供達に絵本を通して情報洪水の中でも溺れず自由に泳ぐことのできる柔軟な力強さを手に入れて欲しいと思います。


ご紹介=大人の本

『絵本の力』河合隼雄・松居直・柳田邦男 共著
絵本をこよなく愛する3人の識者の講演・対談集。多面的で奥深い視点から論じています。絵本効果に興味をもっているママやパパ、癒しを求める大人の絵本マニアさんにもオススメ!

絵本の力

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